こんにちは!鹿児島県共生・協働センター ココラボです。
鹿児島県内の共生・協働や社会的事業に関わる活動の相談窓口『カタラボ』では、今年1月〜3月の3カ月間、“資金調達”についてのリサーチや相談募集を強化する『資金調達強化月間』を実施いたしました。
期間中、ココラボスタッフが県内での資金調達に関する文献調査や団体ヒアリングなどを行い、その結果をレポートとガイドブックにまとめる取り組みを行いました。
今回は、資金調達強化月間で作成したレポート・ガイドブックの内容をもとに、鹿児島県内で共生・協働や社会的事業の資金調達を行う上でのポイントについてご紹介します!
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※当初、3月22日(日)に開催を予定していた「観覧者募集中*今回のテーマは『資金調達』~ココラボ公開研究会~」については、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、開催を中止することを決定いたしました。(3月5日時点)
代替として、その場でお伝えする予定だった内容を踏まえ、県内での資金調達のポイントについて本記事内で紹介させていただきます。
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1. 〇〇強化月間とは?
鹿児島県内での共生・協働や社会的事業に関する相談窓口『カタラボ』。
皆さまから日々寄せられる相談の中でも特に多いもの…それが『情報発信』『組織開発(運営/人材育成など)』『資金調達』の3つ!
そこでココラボでは、3ヶ月ごとに”〇〇強化月間”と称して、対象のテーマについてスタッフが文献調査や事例ヒアリングを通してリサーチを行い、その結果をレポート・ガイドブックにまとめる取り組みを行いました。
〜〜〜〜〜 〇〇強化月間のスケージュール 〜〜〜〜〜
●情報発信強化月間→2019年7月〜9月
●組織開発強化月間→2019年10月〜12月
●資金調達強化月間→2020年1月〜3月
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今回ご紹介する“資金調達”は3つの強化月間のうちの最後のテーマ。
取り組む事業内容や団体の規模に関わらず、事業を行う上で“資金調達”は切っても切れない存在です。
今回はリサーチを通して資金調達の状況と課題をまとめ、資金調達方法を7種類に分けてそれぞれのポイントを洗い出しました。
2. 資金調達レポート『社会的事業における資金調達の状況』のご紹介
日本社会全体的な資金調達の状況、そして資金調達方法別に鹿児島県内での現状と課題を調査し、その結果を以下3つの項目にまとめました。
<資金調達レポートの目次>
- 資金調達を取り巻く現状
- 資金調達方法の概要
- 鹿児島県における資金調達の状況
<以下ではレポート内容を抜粋してご紹介します。>
社会全体の現状で特に注目すべきことは、「社会的事業に対する資金的及び非資金的支援が年々上昇している」という点です。
また、非営利団体に限らず民間団体においてもソーシャルビジネスや課題解決型の事業に取り組む事例が増え、幅広い団体が社会的事業に取り組んでいることがわかりました。
そういった流れに比例するように、近年新しい資金調達方法としてクラウドファンディングを選択する団体の増加や、『ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)』という成果報酬型の資金支援制度も導入が進んでいます。
NPO法人や地域団体の資金調達方法としては会費や寄付が代表的ですが、他にも様々な方法があり、中には『社会的インパクト投資』といった社会課題の解決と収益の両方を目的とした投資の動きも年々増えつつあります。
そういった状況の中で鹿児島県内での大きな課題としては、「社会的な活動をビジネスと繋げることへの抵抗感や困難さ」「県内NPO法人の収益における寄付金割合の低さ」が目立ちました。
他方で、九州内の大手金融機関が連携して地元企業・団体を対象としたファンドを設立する動きや、県内金融機関や自治体とクラウドファンディング会社との提携なども進んできており、鹿児島県内でも共生・協働や社会的事業の資金調達に新たな風が吹く可能性を感じます。
こちらのレポートについては、3/22(日)からココラボ窓口カウンター横の壁掛けボードにて展示を行います。
全国調査のデータやグラフ、図を用いて上記内容を中心に解説しておりますので、ぜひ足をお運びください!
3. 資金調達ガイドブック『知っておいても損はない資金調達のポイント』のご紹介
資金調達レポートの内容、およびNPO法人や社会活動団体・個人へのヒアリング調査をもとに、鹿児島県内での資金調達の方法の整理やポイントをまとめたガイドブックを作成しました。
<資金調達ガイドブックの目次>
1. 資金調達の種類
2. 資金調達のポイント
3. 資金調達ケースブック
4. NPO・社会活動団体の資金調達事例
<以下ではガイドブックの内容を抜粋してご紹介します。>
資金調達の中でも特に種類が多く、方法ごとに特徴が異なるものが外部から資金を調達する『外部資金』です。
資金調達ガイドブックでは外部資金の調達方法を『会費・寄付・助成・委託・出資・融資』の6つに分け、それぞれの概要と特徴、より効果的な調達のタイミングなどを図解でご紹介しています。
←例えばこのように、資金調達の方法別に適用
できる時期と、より効果的なタイミングを矢印で
図解。
補足コメントや申込み要件などのチェックポイン
トも交えながら、一覧で見比べることができま
す。
資金調達の方法によって、事業の準備段階や創業期といったスタートアップ段階で有効なものもあれば、事業がある程度軌道に乗った後の成長期・成熟期に有効なものも。
それぞれの特徴を知っているだけでも更に効果的な資金調達が可能になりますね。
しかし、実際に動き出してみると様々な疑問や不安にぶつかります。
そんな時に活用できるものがガイドブック後半の『資金調達ケースブック』です!
ケースブックでは、実際に県内で資金調達に力を入れているNPO法人や社会活動団体・個人へのヒアリング内容をもとにQ&A形式で実際の声をご紹介しています。
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Q1:「実際のところ、みんな自己資金ってどうしている?」
「準備に想定以上の費用がかかってしまいかなりの自己資金を投資したが、それが経営への危機感や覚悟に繋がった」という経験談が。他には「寄付や長期借入、両親など親族からの借入を行なった」という声もありました。
Q2:「寄付金や会費ってどうしている?」
「寄付金集めに力を注ぐよりも前にミッションに着実に取り組んでいくことが大切」という声や、「会員からの寄付を会費と一緒に振り込んでいただいている」という声がありました。
Q3:「助成・補助や融資って何から始めれば 良いか分からない...」
「県内ではNPO法人への一般貸付事例は少ないが、きちんと相談して回ったら貸してくれるところはあった」という経験談が。また、「地元の方々との協働が行政の目に止まり、助成制度情報を紹介してもらえた」という声もありました。
Q4:「クラウドファンディングに 興味があるんだけど、 ちゃんと集まるかな...」
「準備がかなり大変だったが地元の方々との関係づくりや様々な世代への発信が鍵になった」という声がありました。
Q5:「想定よりも資金が掛かりそう。。 どうしよう...」
「物品の寄付を募ったり、無償で事務所を間借りできないか相談したり。DIYでコスト削減や、一人一人が仕事を取ってくる意識を強く持つことが大切」という経験談がありました。
Q6:「資金繰り大丈夫かな…」
「ビジネスモデルによってかかる経費が変化するので余裕を持つことが大事。どうしても難しければ金融機関からの借入も検討すべき」との声があがりました。
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上記6つの疑問・不安は資金調達に関わる人なら誰もが感じたことがあると思います。
こういったことに対し、複数の経験談を一度に知れる機会はあまりありませんよね。
今回ヒアリングを行ったのは鹿児島県内で活動する4つの団体・個人の方々。
ガイドブックの最後には『NPO・社会活動団体の資金調達事例』として、それぞれのヒアリング内容の詳細も載せています。
ケースブックで疑問・不安の解決方法の大枠を知り、更に詳しい経験談やコツについては各ヒアリング先の事例紹介を読むようにすると、理解が一層深まりますよ。
資金調達ガイドブックは3/22(日)より、ココラボ窓口カウンターにて申し込み用紙にご記入いただいた方へ無料でお渡しいたします。
とても参考になる内容となっていますので、ぜひご活用ください!
レポート・ガイドブックについてのお問い合わせ先
資金調達レポート『社会的事業における資金調達の状況』は3/22(日)より、ココラボ窓口カウンター横の壁掛けボードに展示を行います。
レポートの配布は行なっておりませんので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。
資金調達ガイドブック『知っておいても損はない資金調達のポイント』は3/22(日)より、ココラボ窓口カウンターにてご希望の方へ無料でお渡しいたします。
その際に簡単な申込書のご記入をお願いしております。
※なお、レポート・ガイドブック両方とも、ココラボへ直接足をお運びいただいた方へのみ公開しております。内容がわかる状態でのSNS等へのアップはご遠慮ください。
※新型コロナウイルス感染拡大予防の観点から、風邪のような症状や発熱のある方は来館をご遠慮いただきますようお願いいたします。
何かご不明な点などがございましたらココラボ窓口までお問い合わせください。
鹿児島県共生・協働センター ココラボ
住所:鹿児島県鹿児島市山下町14番50号
(かごしま県民交流センター1階(東棟側))
営業時間:午前9時~午後5時(月曜は休館日です。ただし、祝日の場合は翌日が休館日となります。)
電話:099‐221‐6613