【開催レポート】「伴走型支援講座-第2期ココラボゼミ(全4回)」の第2回をオンラインで開催しました!

 

こんにちは!

鹿児島県共生・協働センター ココラボです!

 

ココラボでは、今年度2回目となる第2期ココラボゼミが12月からスタートしました。

ココラボゼミでは一体どんな学びの場をつくっているのか、実際にゼミの中で交わされた質疑の内容も含めご紹介していきます。

 

 

今回開催している「ココラボゼミ」について

 

ココラボゼミは、地域で共生・協働の担い手として活動している皆さんと、これから地域で最初の一歩を踏み出そうとする方を対象とした、共生・協働の取組を前に進めるための短期集中型・全4回のオンライン(インターネットを使用したビデオ通話)講座です。

 

今年は、新型コロナウイルスの影響を受け、本来であれば対面での講座実施を検討しておりましたが、三密(密集・密閉・密着)空間を避けるため、また今後のオンライン活用につなげるため、オンラインでの開催に取り組んできました。

 

第2期となる今回は県内各地から6名の受講生が集まりました!

 

 

第2回で学ぶこと

 

ココラボゼミ全4回の内容は下記の通りです。

 

ココラボゼミの前半となる第1回と第2回では、皆さんが現場で抱えている課題を交えながら、

➀ より良い話し合いの場づくりの手法「ファシリテーション」

② 課題を取り巻く背景(原因や結果)を整理し、本質的な課題に向き合う「システム思考」

の2つについて学んでいきます。

 

 ①については、ひとつ前のブログで説明しています。

では、なぜ②課題を取り巻く背景(原因や結果)を整理し、本質的な課題に向き合う「システム思考」について学んでいく必要があるのでしょうか?

 

 

▶システム思考とは?

課題を取り巻く背景(なぜ起こっているのか-原因)と、現実(どんな困りごとが生まれているか-結果)を書き出すことで可視化し、そこから根本となる課題・原因を探っていくプロセスのことです。そこから私たちが着手すべきポイントを考えていきます。

 

表面に現れている「できごと」は私たち自身が直接見聞き、体験する、表面的な出来事です。それはこの問題の一部(氷山の一角)でしかないということを表現しているのが、右図になります。

 

ここで重要になる問いが3つあります。

 

➀この問題の原因はなにか?

 いま起こっている問題(=出来事)の背景を探っていたときに、どんなパターンがあるか?

 

②この問題の結果、どんな不具合が生じているか?

 「出来事」を引き起こしている「行動パターン」を繰り返してしまう、その背景には何が影響しているのか?

 

③原因や結果はどのように接続し、そこから見えてくる本質的な課題は何か?

 背景を探り可視化することで、今まで見えていなかった問題(無意識に自身が思い込んでいたこと、無意識に選択していたことなど)が見えてくる可能性がある。それは「出来事」を引き起こす根っことなる課題かもしれない。 

 

 

▶みなさんは目の前の課題をどのように解決していますか?

「こうすれば解決できるかもしれない!」と思いついたアイデアを実行するが解決しない。あるいは一時的に解決はしても、また同じ問題が繰り返されるか、新たな問題が発生する。そんなことはありませんか?

 

例えば自身がその問題の当事者である場合、感情的になってしまい、冷静にその問題と向き合うことができないこともあるかもしれません。システム思考では、いったん自身の感情を切り離し、事実をとらえて原因と結果の関係性に目を向けることを手助けします。

 

また、課題の関係性を可視化するということは、その原因や結果に関わる人や物事を浮かべながら考えるため、事実が必要になります。「○○さんはこう思っているだろうから…」という予測や思い込みではなく、事実をもって整理をしていくことが大切です。

 

第2回の内容と様子

第2回のテーマは、~システム思考と課題の整理~ です!

課題を取り巻く背景(原因や結果)を整理し、本質的な課題に向き合う「システム思考」について学んでいきました。

 

 

➀ 自身の取り組むテーマと理想の状態を確認する

 自身が取り組みたいテーマ(課題)について、イメージする理想の状況と現実を、周囲からの質問を通して具体化していく『スコーキング』というワークを実施しました。

 例えば、Aさんの理想の状態が「メンバー一人ひとりがイベントの成功に向けて

それぞれの強みを活かして主体的に取組んでいる状態。」とした場合、それに対する質問は

 

 ・”メンバー”とはどんな人たちですか?

 ・”イベント”の目的と内容を教えてください。

 ・”それぞれの強み”とは、どんな強みがありますか?

 ・なぜ”主体的に”取組んでほしいのですか?

 

といったものが考えられます。他者からの質問をきっかけに、自身の理想と現実とより具体的に向き合うことをサポートしてくれます。

 

 

②自身が向き合う課題をシステムとして整理する

 ➀のワークで、頭の中でイメージしていることを可視化・具体化させたうえで、自身が取り組む課題(テーマ)をもとに、その課題の背景を探りながら本質的な課題と向き合う『システム思考』について解説しました。

 各自課題となるテーマを設定し、課題の背景にある原因と結果を深堀したシステム図を書いていきました。その後、書いた内容は全体で共有し、その場でシステム図に関するフィードバックや質疑応答の時間をとりました。

 

 

③ システム図に関するフィードバック

 

《フィードバックの内容》

スタートとなるテーマ・課題を言語化できてることが重要。他責的なシステム図になっていると書き出している自分が苦しくなる。”こうあるべき”という考え方があることに気づいたら、そう思い込んでいる背景を整理していくと、苦しんでいる人たちの共感を引き出せる可能性が高まる。

 

・テーマ、課題に対して、「それはなぜ起こっているのか」「その結果どんな困りごとが生まれているのか」を洗い出しながら、ループしている矢印の向きも意識する。

 

 

④ 感想共有

 講座全体を振り返り、今日の感想やいま感じていること(もっとこの話がしたかった、次回はこうしていきたいなど)を一人ずつ全体で共有していきます。

「私はこう感じたが、みんなはどう感じただろうか」といったものが全体に共有されることで、この場の安心感にもつながります。

 

第2回を終えての受講生アンケート

・ネガティブ要素に向き合う事は、頭も身体も疲れるけれど、自身の中にある、問題の本質を探ることが、問題解決への近道だと腑に落ちました。

 

・思考の段階からシステムを考えることで、何が必要か、なぜ出来ないのか、何が求められているのか、何が提供できるのか、本当に色々考えることがたくさんあるのだなぁ…としみじみ感じました。

 


 

以上が、ココラボゼミ第2回の開催レポートになります!

次回は第3回の開催レポートをご紹介していきます。

お楽しみに!

 

 

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