こんにちは!共生・協働センターココラボです。
ココラボでは、相談窓口「カタラボ」の中で特に相談の多い情報発信、組織開発、資⾦調達に取り組む際のポイントをまとめたガイドブック(冊子)を作成し、ブログで解説を行っています。
今回は、「組織づくり」のテーマの最終回をお届けします。
\ 第4弾「組織づくりケースブック〜こんな時みんなどうしている?」 /
ぜひご覧ください!
組織づくりでの困りごと
組織づくりを進める上で、たくさんの困りごとがあると思います。
全国のNPO法人を対象とした調査の中で、約2/3以上の団体が「人材の確保や育成」を課題としています。
その他、「後継者の不足」「法人の事業運営力の向上」も多くの団体が課題と認識しており、特に、人材不足にまつわる困りごとが多いことが分かります。
今回は、ココラボでも相談の多い下記の困りごとについて、県内のNPOや地域団体、株式会社を運営している方に、普段どのように考え、対応しているかについてお聞きした事をケースブックとしてご紹介します!
・自らが主体となって動いてくれる人材が欲しい!
・地域や周囲の人からの理解を得て、連携していきたい!
・メンバーとの信頼関係を築きたい!
・適切な事業の進め方が知りたい!
・効果的な話し合いをしたい!
①自らが主体となって動いてくれる人が少ない
会社でも小さな団体でも、代表者や経営を担う層以外に、メンバーが主体に動いているか否かは、組織のパフォーマンスや持続性においてすごく大事な要素ですよね。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
組織づくりの各段階ごとに、大事なポイントをまとめると、下記の3点が挙げられます。
・組織に加入してもらう段階で、その人の考えや想いに触れること、組織のミッションをしっかりと受け取ってもらうこと
・事業や活動を新たに始める段階で、一人ひとりが仕事のあり方を考えられること、多種多様な人で構成すること
・事業や活動を進める段階で、個人の強みを生かしながら楽しめるような役割分担を意識すること
②地域や周囲の人からの理解・協力がなかなか得られない
事業や活動を円滑に、効果的に進めていくためには、地域や周囲の理解・協力は必須ですよね。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
特に、地域や周囲の人のニーズをしっかりと把握して、関わりしろを意識すること
が大事なポイントとして挙げられます。
具体的には、アンケートやヒアリングによって地道にアプローチしていくことが重要となります。
また、法人形態も組織の性質を理解してもらう際の一要素という視点もありそうです。
③メンバーとの信頼関係を築いていくのが難しい
こちらの困りごとも、どの組織でも共通にある問題かと思います。
信頼関係は一朝一夕で築いていけるものではなく、また、組織の経緯や目的、メンバー構成などの状況によって、効果的なアプローチも様々という前提が大事かと思います。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
考えられるアプローチとして、普段の業務や活動以外で、定期的(月1回など)に個人の想いや直近で感じたことに触れることが挙げられます。
その方法としては、以下の2つの方法が考えられます。
①代表や上の立場の人と1対1でコミュニケーションをとる(気軽に話せるシチュエーションも大事)
②組織全体でシェアする場を設ける
また、合宿のような落ち着いて話せる時間・環境を確保して、組織としてのミッションや今後についてのそれぞれの考えを共有するアプローチもあります。
④アイデアはあるけど、何からどう進めていけば良いか分からない
新しく事業や活動を始めたい時、仲間をどのように募りながら/仲間と協力しながら、どう実現に向けて動いていけば良いか悩んでしまうこともあるかと思います。代表自らが発案者の場合、独りよがりのものになってしまわないかと恐れがあるかもしれません。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
ポイントをまとめると、下記の3点が挙げられます。
①できること・やりたいこと・求められていることの重なることから小さく始める
②メンバーに聞いて、それぞれの印象や考えを大事にする
③一人ひとりの役割がある事業・活動を意識する
⑤話し合いの集まりが良くない。一度休むとついていけず、気まずい雰囲気があるのかも
この悩みごとは特に自治会や行事の実行委員会などの地域活動でよくあるかと思います。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
ポイントをまとめると、下記の3点が挙げられます。
①はじめにみんなが大切にしたいことやルールを設定・確認する(義務的にならないように)
②ツールを上手く活用する
③行政など団体以外のところの力を借りる
⑥法人化を考えているけど、どの形態が良いかわからない
事業・活動を拡大したい/持続的に行っていきたい、資金を調達したいなど様々な理由で、法人化を検討される組織もあると思います。実際、ココラボにも多くの法人化の相談が寄せられます。
各組織で、どのように対応しているかの例を↓の図に掲載しています。
まず大切なのは、法人化はあくまで手段という前提を意識することです。
法人化を検討する際には、上記のように組織で何らかの節目を迎えている時かと思います。
そのタイミングで、これから取り組む事業・活動だけでなく、過去・現在の経緯やメンバーの考えをしっかりと見つめながら、改めて組織としてのミッションや方向性も考えることが大事です。
その上でアプローチとしては、下記が考えられます。
①組織として何を目的に法人化するか、法人化を通してどうありたいかを突き詰める
②事業・活動の内容を深堀りして、法人形態を選択する材料を揃える
これらについては、ココラボやその他各種団体で相談しながら検討することが可能です。
以上、「組織づくりケースブック〜こんな時みんなどうしている?」でした。
次回以降では資金調達をテーマに記事を紹介していきます。
お楽しみに!