【開催レポート】ココラボオンライン講座「現場で活かすファシリテーションのコツ」

みなさんこんにちは!

鹿児島県共生・協働センターココラボです!^^

 

今年度ココラボでは、県内での地域づくりや社会課題解決に関する活動に役立つオンライン講座を開催しています。

 

今回は「現場で活かすファシリテーションのコツ」をテーマに、ココラボスタッフでもある伊達あすみを講師に迎え、ファシリテーションのテクニック在り方について話していきました。当日は、「日常の活動に役立てていきたい」、「立場や世代を超えた、より良い話し合いの場づくりを行いたい」「司会進行が苦手で克服したい」といった方々にご参加いただき、参加者同士の意見交換や質疑応答を含めながらの2時間半となりました。

 

※今回のオンライン講座の開催内容は、視聴用動画として公開をしています。

 視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。

 申込が確認でき次第、担当よりメールにて動画視聴についてご案内いたします。

目次

1、開催概要

2、講師紹介

3、ファシリテーションについて

4、ファシリテートのテクニックについて

5、ファシリテーターの在り方について

6、参加者の感想

7、視聴用動画について


1、開催概要

①日時:9月17日(日)14:00〜16:30

②場所:オンライン(zoom)

③人数:参加者10名

④講師:一般社団法人テンラボ 代表理事 伊達あすみ

⑤内容:-オリエンテーション

    -ファシリテーションの基本

    -実際の現場での事例解説

    -参加者同士のグループディスカッション

    -質疑応答

2、講師紹介

今回、講師を務めた伊達あすみは、鹿児島国際大学在学中からファシリテーションや地域づくりの活動をはじめ、卒業後は県内の地域づくり事業を行う一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Labにてディレクター・事務局長を経験。2015年には、出水市の本町通り商店街を盛り上げるべく外から関わり、2019年5月に本格移住。商店街とヒトをつなぐカフェ&チャレンジスペースとして『すみとカフェ』をオープン。週の半分は鹿児島市内、半分は出水という2拠点生活を実践中です。また2022年4月に一般社団法人テンラボ 代表理事に就任し、県内の地域づくりに関する場の設計やファシリテーション、共生・協働に関する活動支援事業などを行っています。

 

それでは、当日の様子を一部ご紹介します。

3、ファシリテーションについて

はじめに講師から参加者へのお願いとして、今回の講座を元にぜひ実践してください!という話がありました。ファシリテーションは様々な考え方や手法があるので、今回の講座を聞いて、自分自身や自分の現場において本当に必要なファシリテートの考え方なのかこういうところからなら始められそうなど、インプットしたうえで検討して、小さく意識・実践をはじめてくださいとありました。

 

次にファシリテーションを実践するうえでの壁として3つを挙げられ、ファシリテーションの難しさを共有した上で、今回の講座の目的を共有していきました。

本日の目的に沿って、前半にファシリテートのテクニックについて学び、後半にファシリテーターとしての在り方について学んでいきます。

 

目的を参加者に共有した後は、ココラボ式のファシリテーションの定義について共有していきました。

 

そもそもファシリテーションとは、より良い話し合いの場づくりの手法であり、そのより良い状態を明確にするために、ココラボでは、参加者一人ひとりの参画を最大限に確保し、目的達成に貢献することを定義としていると伊達は言います。

4、ファシリテートのテクニックについて

ファシリテーションの定義をクリアにしたところで、前半のテーマにうつっていきます。

前半のテーマは、ファシリテートのテクニックについてです。

 

まず、場づくりや話し合いで困ることを参加者と一緒になって考えていきました。よくある困りごととして、下記画像が挙げられます。

下記画像の黒い線と灰色の線、どういう意味があるのでしょうか。記事を読んでいる方もお考えください^^

黒い線では

設計における困りごと(コーディネート)」と「話し合いの運営上の困りごと(ファシリテート)」に分けられます。

灰色の線では

「話し合いの準備段階」と「協議段階」と「結論が出た後」に分けられます。

そして、これらの困りごとを解決するアプローチを提示していきました。

 

設計における困りごと」の解決のアプローチとしては、「設計要因」「環境要因」が挙げられました。設計要因については後半の「ファシリテーターとしての在り方」の際に詳しく触れているのでそちらを見ていただければと思います。

 

「話し合いの運営上の困りごとの解決のアプローチは下記画像が挙げられました。

今回の講座でも、参加者に講座の目的や約束事を共有したり、自己紹介をおこない準備を整えました。

前半戦の最後には伊達から、実践できる勇気度レベルに分けて取り入れられることについて紹介がありました。ここでは一部を紹介させていただきます。

 

※詳細については、視聴用動画をご覧ください。

 視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。

 

取り組む勇気度としては少し低い、会議の終わりの時間と会議の間の休憩についてでした。取り入れられることから少しずつ!が大事なポイントですね!

 

以上が前半の内容となり、運営上の困りごとを ”技術”としてのファシリテーションを習得していくことで解決につなげる手法を参加者へ共有していきました。

5、ファシリテーターの在り方について

後半は、ファシリテーターの在り方についてです。

 

前半の内容で触れていなかったコーディネート部分の解決アプローチについて考えていきます。

参加者が集まらない、いつも同じ人しか来ない、遅刻が多いという課題の解決のアプローチ方法として、共感可能なテーマ設計が挙げられます。共感可能なテーマ設計では、「そもそも参加したくなる、つまり共感できるテーマが設定された場になっているか?」あるいは「本質的な議論ができそうなテーマが設定された場になっているか?」といったことを考えることが大事だと伊達は言います。

それでは、共感可能なテーマ設定とはどういうことでしょうか。

 

前半において、ファシリテーションの定義を「参加者一人ひとりの参画を最大限に確保し、目的達成に貢献すること」としました。この役割を担うファシリテーターが”場の運営において”大切にしたい在り方の要素として、共感可能なテーマ設定はできるだけ参加者一人ひとりのニーズに寄り添ったもの」と考えると伊達は言います。

 

では、共感可能なテーマ設定について、例題を出しながら考えていきます。

会議のテーマは、「目的:小学校の生徒数減少に対する地域としての対応策を皆で考えたい」です。どのような問いを掲げて話し合いの場を開きますか?

AさんとBさんのそれぞれの問いは下記の画像です。

それぞれのテーマの背景にはどのような意図があるのでしょうか。

Aさんの場合、小学校を廃校すべしという思考・判断ありきの問い。Bさんは、子どもたちの学習環境を良いものにしたいというニーズからの問いです。どちらが良い・悪いということはないですが、これから地域の人たちも巻き込んで議論していく場をつくるために提示する会議のタイトル(問いかけ)としてどちらのほうがふさわしいように感じるかと投げかけました。

 

また、自分自身にも相手にも共感し続けるために必要な要素としてNVCが紹介されました。大事な4つの要素として、下記画像が挙げられました。詳しい内容については、視聴用動画をご覧ください。

 

※詳細については、視聴用動画をご覧ください。

 視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。

後半の最後は、ファシリテーターとして大事にしたい在り方について話がありました。

伊達は「場全体を感じ続けながら、バランスを取り続ける」というのがファシリテーターで重要な在り方だと言います。では、何のバランスをとるのかというと、「目的(意図)を持ち続ける」ということと「いまここに在り続ける」ということです。どちらかを優先するのではなく、両方のバランスをとりながら、場を運営していくということがファシリテーターとして大事にしたい在り方だと言います。

 

以上が後半の内容となり、終了後は参加者からの質疑応答の時間をとって、今後の案内を行い講座は終了しました。

6、参加者の感想

今回のオンライン講座を聞いた参加者の感想を一部抜粋してご紹介します。 

 

・会議や話し合いの場での困りごとに対する解決策を知ることができた。

・ファシリテーションという言葉すら今まで知らなくて、今日の受講参加は不安だったが、ひとつひとつ整理して説明してくれたため、すごくわかりやすかった!

・実践される上で大切にされていることを細かに教えて下さり、とても参考になった!グループワークと質問の機会をつくっていただき、小さな疑問も発言しやすく、お答えいただきありがたかったです。

7、視聴用動画について

・視聴用動画について

今回のオンライン講座の開催内容は、視聴用動画として公開をしています。

視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。

申込が確認でき次第、担当よりメールにて動画視聴についてご案内いたします。