みなさんこんにちは!鹿児島県共生・協働センター、ココラボです!
昨年度ココラボでは、県内での地域づくりや社会課題解決に関する活動に役立つオンライン講座を開催しました。
今年度は、昨年度実施したオンライン講座の内容を抜粋して、解説レポートとしてお届けしています!
第1弾では、「法人格ごとの特徴と非営利団体の設立・運営ルールについて」を紹介させていただきました。
そして第2弾は、「活動を進めるための資金調達と情報発信について」です。今回はその前編として、「資金調達の種類と特徴」についてお届けします!
ぜひご覧ください!^^
目次
1、資金調達について
2、各調達方法の特徴について
3、視聴用動画について
1、資金調達について
まずは、『資金調達』といっても様々な種類の資金調達方法があります。今回は主に7種類の資金調達方法について解説していきます。ひとつずつ見ていきましょう^^
①自己資金
自己(自社)で所有する資金
②会費
会員制度を設け、賛同者(会員)から一定額を徴収する入会金や会費
③寄付
活動に共感した個人・団体より、無償で提供してもらう資金
④委託
行政等の業務を委託費を受けて代行すること
⑤助成・補助
特定の活動や団体に対して行政や民間団体から支出される原則返済不要の資金
⑥出資
事業の成功や成長を期待し提供される資金。株式や持分の取得を伴う場合もある。クラウドファンディングもここに分類
⑦融資(借入)
金融機関が法人・個人に対し、事業など特定の目的のために貸出しを行う資金
いかがでしょうか?『資金調達』といっても色々な方法があることが分かります。
やみくもに手を付けるのではなくて
①なんのために調達をするのか目的を整理する
②事業や個人の現状を客観的に振り返る
事業の現状とは、もう既に取り組まれている方は既に活動していること、これから始めるという方はご自身の資金面や時間面も含めた現状のことです。
そうした上で、どの種類の資金調達方法を選べば良いかを判断することが大事です。
2、各調達方法の特徴について
次に、7つの資金調達方法それぞれの特徴をみていきましょう。
団体の成長のステージを準備期、創業期、成長期、成熟期/衰退期の4段階に分けて、各資金調達方法ごとにポイントをみていきます。
※準備期…開業する前、本格的に活動する前の期間
※創業期…やり始めて軌道に乗って安定した期間
※成長期…さらに活動を飛躍させていく期間
※成熟期/衰退期…活動を進めていく中で、マンネリ化したり事業を見直したい期間(第二創業期)
①自己資金
創業するために必要な資金になるので、主に最初の段階である準備期や創業期に重要となってきます。大体の目安として、開業するためにかかるお金の3割程度は準備しましょう。銀行などから融資を受ける方もいらっしゃると思いますが、融資の際に事業費に対する自己資金の割合が3割という要件が多いことから、ここでは3割としています。
②会費
創業期や成長期において、運営資金として会費は重要です。NPO法人や任意団体などでは、会費や年会費を集めて、運営資金を確保して活動していらっしゃいます。様々な会員の種別があり、会費も団体で自由に設定可能です。近年だと、月に決まったお金をいただき、サービスを提供するサブスクリプションサービスも会費に含まれます。
③寄付
寄付では、募金箱やチャリティーイベントの開催、HPなどいろいろな場所で呼びかけをします。お金の寄付は心理的ハードルが高いので、信頼性や情報発信が必要になってきます。直接手渡しや振込みがほとんどで、寄付を行いやすい方法も重要になってきます。また、お金の寄付ではなく、物をいただく物品寄付はハードルが低いです。ですが、情報発信や進捗共有などは忘れずに行っていきましょう!
④委託
委託においての注意点として、行政からの業務委託では、法人格が必要となってきます。(稀に例外あり)また、委託金の支払いは原則後払い(事業内容・規模による)となっており、事業を行うための元手が必要となるので、創業期中盤〜終盤にかけて取り組むなどタイミングが重要です。
⑤助成/補助
助成金・補助金によって、受給団体の条件がそれぞれ設定されていたり、使途が限定されていたり、報告義務があるので、気になる補助金・助成金の募集要項をしっかり確認する必要があります。財団法人・社団法人は成長期の団体への助成が多い傾向にありますが、準備期・創業期には行政の創業補助金などもあるため要チェックです。
⑥出資
出資の提供先としては、株式会社が多い傾向が多いですが、クラウドファンディングなどを活用して、創業や初期投資の資金調達と情報発信を兼ねることが有効です。ですが、クラウドファンディングは経過報告やリターン対応など、手間もそれなりにかかります。資金調達よりも広報や仲間づくり・ファンづくりの要素が強いと思った方が良いでしょう。成長期には、SDGs達成に向けた投資の拡大、休眠預金の活用など「社会的インパクト投資」市場が急速に拡大します。
⑦融資(借入)
融資のポイントとしては、担当者によりますが、融資金額の三分の一程度の自己資金が必要になってきます。すでに口座から支払い済みの自己資金はカウントされないので注意が必要です。信用金庫・地銀などは融資担当者に状況をこまめに相談しておくと良いでしょう。政府系金融機関や地方銀行は創業期の団体への融資が多い傾向にあり、協同組織金融機関は成長期の団体への融資が多い傾向です。
今後の収支をシュミレーションし、資金繰り計画をたてることが最重要です。
以上が、「資金調達の種類と特徴」についてでした!
資金調達方法はたくさんありますが、やみくもに手を付けずに、なんのために調達をするのか目的の整理をする、事業の現状を客観的に振り返ることで、どの種類の資金調達方法を選ぶべきかを判断することが大切です。
3、視聴用動画について
講座の開催内容は、視聴用動画として公開をしています。視聴にあたっては、こちらから事前申込をお願いいたします。
申込が確認でき次第、担当よりメールにて動画視聴についてご案内いたします。
以上、「資金調達の種類と特徴」でした!
後編では、「資金調達と情報発信の関係性とコツ」について紹介していきます。
後編もお楽しみに〜!!^^