こんにちは!共生・協働センターココラボです。
ココラボでは、相談窓口「カタラボ」の中で特に相談の多い情報発信、組織開発、資⾦調達に取り組む際のポイントをまとめたガイドブック(冊子)を作成し、ブログで解説を行っています。
今回は、前々回から取り上げている「組織づくり」のテーマで引き続きお届けします。
\ 第3弾「やってみたい!を形にするための3つのポイント」 /
ぜひご覧ください!
組織の力を最大限に引き出すことで「やってみたい!」を実現する
何か「やってみたい!」と思ったとき、周りからの協力が必要になることがほとんどだと思います。
今回、なぜこのテーマを「組織づくり」の一つとしてご紹介するかというと、「やってみたい!」と思ったことを形にする際には周りの協力者との”関係づくり=組織づくり”が必要不可欠だからです。
「組織づくり」ガイドブック解説ブログの第1弾「なぜ今組織づくりが重要か」でもご紹介した↓の図に沿ってご説明します。
上記は、組織を育てていくための”3つの力”として、書籍「学習する組織」で紹介されています。
組織づくりを行う上で大切な3つの力として、
①志を育成する力 ②複雑性を理解する力 ③共創的に対話する力
があります。
これらをバランスよく鍛えることが組織づくりを行う上で大切だとされています。
「やってみたい!」を形にするためには組織づくりが重要だと考えると、上記①~③はそのまま、「やってみたい!を形にするための3つのポイント」と考えることができます。
一つずつ解説していきましょう。
①志を育成する力
「個人、チーム、組織が、自分たちが本当に望むことを思い描き、それに向かって自ら望んで変化していくための意識と能力」と図中で解説されている力ですが、何か新しいことにチャレンジする上でも「どこを目指すのか」「そのために何が必要なのか」というビジョンとミッション(=志)の共通認識を関係者間で持っておくことが非常に大切です。
特に地域づくりや社会課題の解決に繋がるような活動では、活動の関係者や協力者が善意でボランティアとして関わる場合も多いですよね。
報酬や給与の発生する”業務”と比べて、ボランティアとして関わる協力者で組織されているチームの場合は、ビジョン・ミッションの共有が目的達成のカギを握るといっても過言ではありません。
なぜなら、活動のビジョンに強く共感したからこそ善意で活動に参加している方々だからです。
ということで、「やってみたい!」と思うことを形にするためのポイント一つ目は「ビジョン・ミッション共有」
- なぜこの活動を始めたいのか(もしくは始めたのか)
- どんな未来を実現したいのか
- そのために今、何が必要なのか
上記3つを活動の関係者・協力者の方々へ定期的に伝え続けましょう。
活動が進むうちに目の前の出来事に捉えられて元々の目的を忘れてしまうということも多々起こりますので、一度だけではなく定期的に何度も伝え続ける、語り合い続けるということも大切です。
②複雑性を理解する力
「自らの理解と、ほかの人の理解を重ね合わせて、さまざまなつながりでつくられるシステムの全体像とその作用を理解する意識と能力」と図中で解説されているこの力。
少しわかりやすく言い換えると、
「自分の考えを持った上で、相手やほかの人たちの考えていることも尊重しながら、さまざまな人が関わっているからこそ実現できることを模索する」ということなのではないでしょうか?
一人の力では実現できることが限られてしまいますし、発想も偏ってしまいます。
異なる年代や職業、生活スタイルなどさまざまな人が関わってアイデアを出し合えば、それだけいろいろな発想が加わり、実現できることも大きくなったり、スピードが上がったりします。
ということで、「やってみたい!」と思うことを形にするためのポイント二つ目は「さまざまな人達と関わりを持つ」
- さまざまな人に協力してもらいながら活動を進める
- 自分の考えも相手の考えも尊重し、さまざまな人の発想を活動に組み込んでいく
- 多様な人が関わっているからこそできることを常に考え、工夫する
一見、自分一人で行ったほうが早そうな物事でも、結果的にさまざまな人に関わってもらったほうが大きな成果に繋がったり、自分では思ってもみなかった発見があったりするものです。
その分、コミュニケーションに時間を取られる場面もありますが、より良い結果を迎えるためには必要なことだと考えましょう。
③共創的に対話する力
「個人、チーム、組織に根強く存在する無意識の前提を振り返り、内省しながら、ともに創造的に考え、話し合うための意識と能力」と図中で解説されています。
何か新しいことにチャレンジする際に、関係者間で無意識に根付いてしまった固定観念が実現の邪魔をするということは良く起こり得ることですよね。
改めて理想と現実を振り返ると、
「あれ、どうしてこんな無駄なことをしていたんだろう?」
「慣習的にやっていたけれども、違う方法をとったほうが良い結果が出そうだ」
と気づくことは意外と多いものです。
ポイント①のビジョン・ミッション共有でも同じようにお伝えしましたが、やはり定期的に自分たちの目指すところや活動目的を振り返り、今の目の前の出来事と照らし合わせて進むべき道の軌道修正を行っていくことが非常に大切です。これを”内省”と言います。
また、内省した上で「どう軌道修正していくか」という部分を関係者・協力者と一緒に対話しながら考えていくというプロセスも重要です。
ということで、「やってみたい!」と思うことを形にするためのポイント三つ目は「定期的に内省し、活動を軌道修正する」
- 元々のビジョン・ミッションを定期的に振り返る時間をとる
- 「あれ?なぜこうしているんだろう?」という疑問は大切な気づきであり軌道修正するときに改善すべきポイント
- さまざまな関係者・協力者と一緒に振り返り、考える
上記のような振り返りと軌道修正を活動の発案者一人で行うのではなく、関係者・協力者と共有しながら行うことで、組織の絆が強くなったり、関わる人ひとり一人のモチベーションが上がったりします。
結果、目的達成までのスピードが速くなり、より大きな成果に繋がることもあります。
以上、「やってみたい!を形にするための3つのポイント」でした。
次回は第4弾「組織づくりケースブック〜こんな時みんなどうしている?」です。
お楽しみに!